空飛ぶキウイの海外日記

ニュージーランドを拠点に世界を旅するジャパニーズガールの気まぐれブログ

【移民に集団リンチされていた】ハンブルクで一番治安の悪いSt.Pauliで過ごした夜。

ハンブルクの夜の街St.Pauli(ザンクト パウリ)。

クラブ街、風俗街、若者の溜まり場であり、ナイトライフといったらココ!というエリアである。

 

そんなSt.Pauliで生まれ育ったドイツ人たち。今回は彼らのライフスタイルや過去の話、実際にSt.Pauliを歩いてみた感想などを書いていこうと思います。

 

先週の金曜日、彼とその同僚2人と一緒に、「ドーム」と呼ばれる移動遊園地に行ってきました。

季節の変わり目に2週間ほどオープンするらしいです。同僚のティモとブルーノはハンブルクで生まれ育ったドイツ人。2人とも英語が話せて、気さくで優しかった!

 

11時に閉館で、私が着いた時はもうギリギリ(というか普通に過ぎてた)ので観覧車だけ乗りました。1人5ユーロという馬鹿高さ。そしてめちゃくちゃ早い!計4周もしました。

回る速さに驚いていたらティモの一言。「だって5ユーロも払って1周で終わったら酷いよな。」…いやいや、そういう問題じゃなくて!笑

 

遊園地を出た後はSt.Pauliのメインストリート、Reeperbahnを歩きました。

 

ここが噂のレーパーバーン。バーやクラブが立ち並び、夜12時を過ぎているのにも関わらず沢山の人で盛り上がっていました。前が見えないくらい大きいドイツ人2人の後ろを歩く小さい日本人2人。「あっち側は観光客が行くところ。こっち側は地元民が歩くところなんや!」とローカルサイドを見せてくれるブルーノ。ここSt.Pauliは彼の地元。一緒に歩いてる時も知り合いに遭遇したり、ここで昔何があったとかいう思い出話をしてくれたり。

日本語のサイトには避けた方が良いと書かれていたレーパーバーン、酔っ払いは多いけど治安は悪くない。ただメインストリートを曲がると、一気にディープな雰囲気に。煌びやかなお店は少なく、ちょっと怪しい人たちがたむろしてたり。なんせ草の匂いがぷんぷん。女性出入り禁止のストリートもあり、落書きだらけの壁で封鎖されている先は男性しか入れない風俗街。

 

途中、ティモに売店でビールを奢ってもらったので外で乾杯。誰かが払ったら、次は違う誰かが払う。ドイツ人にとって皆で財布を出し合うのは恥ずかしい事なのだとか。

ビール片手に飲み歩き、到着した先はティムのお友達の家。ティム以外はみんな初対面です。夜中の1時くらいに押し寄せても嫌な顔せずウェルカムしてくれたのは写真家のパブロ。なんと今日の昼に撮影でイタリアから帰ってきたばかりだという!疲れているところ申し訳ない…。パブロのアパートメントは一人暮らしの男性の部屋とは思えないほど小綺麗で可愛いワンルームで、素敵な写真と植物に囲まれていました。”Make yourself at home(くつろいでね)”と言われたので遠慮なく人のベッドの上で寛ぐ私。笑 本棚にコカインっていう本があったのはここだけの話。

 

そこから地元民たちのディープな夜が始まった。

「この曲知ってる?」パブロが得意げにかけたのはハンブルク発祥のラッパーグループ”187 Strassebande”の曲。ハードコアなラップが大音量で流れる。さすがクラブ街、夜中に窓全開で音楽かけても誰も気にしない◎この187 strassebandeのアーティストたちは(多分元)ストリートギャングで、曲のジャンルはギャングスターラップというらしい。

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パブロが学生の頃、学校全体の50パーセントくらいは移民だったという。

「特にアラブ系とかトルコ系の人が多くて、彼らはいつも同じ国の人同士で群れてたんだ。St.Pauliという場所が場所だからギャングも沢山いて、群れないドイツ人はいつも集団リンチの対象だった。30人とかで襲われてボコボコにされてたんだよ。」

私「え、30人!?まじ!笑」

パ「笑い事じゃないよ、本当に30人!」

私「うわあ…ごめん…想像付かなくてつい。」

パ「そんな中、187 Strassebandeの奴らは諦めなかった。何十回ボコボコにされたって這い上がってきてはまた戦って、真のドイツ人ストリートギャングになったってわけ。それで自らのストーリーとギャングのライフスタイルを歌ったらドイツの若者に大ヒットしたんだ。自分たちも強くなれるって勇気をもらったんだよ。」

私「なるほど。今は治安の悪さもだいぶ改善して、差別とかトラブルも少なくなったみたいだけど…昔は大変だったんだね。」

ブルーノも昔はよく移民にボコられたって言ってたけど、あれは本当だったのか。

自国の人が移民に怯えるって、とんでもなく辛い環境だったはず。

そこでブルーノが口を挟む。

「でも今の若い奴らはさ、タトゥー入れてマッチョなポーズしてフォトスタジオで写真を撮ってやがる。自分たちも簡単にギャングになれるんだぜって勘違いしてる奴が多すぎるんだ。本物のギャングである187 Strassebandeは他人にどう思われようが気にしなかったから強くなれたのに!」

自分の意見をワーッと話して熱くなるブルーノ。彼らと同じ地で生まれ育って、同じ境遇に合ってきた人にしか分からない想いがあるに違いない、と思いました。

だって、日本だったらあり得ない。「日本人が外国人に暴力振るわれた」とニュースになって犯人逮捕で解決でしょう。昔から移民を受け入れてるドイツでは、そういう事も日常茶飯事だった。そして国民に勇気と希望を与えたのはギャングのラッパーグループ。

 

良ければ聴いてみてください。ドイツ語だし内容はちんぷんかんぷんですが、かなり厳ついです。

youtu.be

  

結果、レーパーバーンは全然怖いところではないし(まあアジア人2人だったら行かんけど)、むしろ夜中まで人が多いから比較的安全。ただ路地を入ると人気が少なく、トラブルに巻き込まれる可能性あり。

でもこのエリアで育った彼ら曰く、Hauptbahnhof(中央駅)が本当は一番危険らしいですよ!やっぱり都会の駅はどこも治安が悪いんですね。

参考になれば幸いです!

 

ちなみにこの日は3時過ぎまで語り合って、眠くなって帰宅。ハンブルクに来てこんな遅くまで外出していたのは初めてだったので、家の人を起こさないようにそーっと家の扉を開けました。

 

。。。。音楽ガンガンでダーツやってました。

え、もう4時よ??ドイツ人元気すぎいいい。

 

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🌟おしまい🌟